サイエンスZEROで オリオン座のベテルギウスをご紹介!超新星爆発とマルチメッセンジャー天文学

こんにちは。

NHK Eテレで放送している『サイエンスZERO』。毎回毎回いま話題の最先端の科学と技術をとっても分かりやすく解説してくれるので、ワタクシの大好きな番組でもあります。今回は、2020年8月2日放送の「超新星爆発直前!? 赤い巨星ベテルギウス」ご紹介します!

専門的で難しそうなことは、国立天文台准教授の縣(あがた)秀彦先生が分かりやすく解説してくれます!

オリオン座の巨星・ベテルギウスが、ある日突然、強烈な輝きを放つのではないか?いま期待が高まっている。年老いた星が最後に起こす「超新星爆発」が迫っているからだ。もし爆発すれば満月の100倍もの明るさになるという。2019年末、ベテルギウスは急速に減光した。一体、何が起きているのか?最新研究では、常識をはるかに超えた「異形の星」であることも浮かび上がってきた。謎に満ちた星の一生を探る最前線を伝える。

サイエンスZEROでオリオン座のベテルギウスをご紹介!〜放送日と出演者は?

【放送日】2020年8月2日

【司 会】小島瑠璃子、森田洋平
【ゲスト】国立天文台准教授(兼普及室長)…縣秀彦,東北大学大学院准教授…田中雅臣
【語 り】川野剛稔

【放 送】 毎週日曜 [Eテレ] 午後11時30分~0時
【再放送】 翌週土曜 [Eテレ] 午前11時~11時30分



サイエンスZEROでオリオン座のベテルギウスをご紹介!ベテルギウスってどの星?

オリオン座は真ん中にある三つ星が特徴的な星座ですよね。その三つ星を取り囲むように輝いている星が4つあります。そのうちの一つがベテルギウス。上の写真では三つ星の左上の赤っぽく輝く星です。

冬の大三角形を形成する星の一つでもあったりします。

ベテルギウスという名前を知らなくても、ちょいちょい目にしている目立つ星なんですよ。


サイエンスZEROでオリオン座のベテルギウスをご紹介!ベテルギウスってどんな星?

ベテルギウスは地球から640光年の位置にある恒星。

ベテルギウスを太陽の位置に置いたとすると、その大きさは木星の軌道あたりまで届くサイズなんだとか。

とんでもなく大きな恒星で、太陽の直径のおよそ1000倍。しかも大きさが変化する脈動する星でもあるんです!

恒星はガス、気体でできていて、ベテルギウスも同じ。

ところが・・・太陽はまんまるですけど、ベテルギウスには巨大なコブのような形をした大きな雲があることが分かったんだといいます。その雲の大きさはベテルギウス自体の半分もの大きさになるんだとか。

これを発見したのが日本人研究者の大仲圭一さん。南米チリの北カトリカ大学准教授です。大仲さんは2009年にVLT干渉計を使ってベテルギウスを観測・分析した結果、コブのような巨大な雲の存在を発見したんだとか。

世界中で日本人研究者が活躍しているようですよね。自分ごとではなくても嬉しくなりますよね〜


サイエンスZEROでオリオン座のベテルギウスをご紹介!ベテルギウスって超新星爆発すんの?

このベテルギウスが注目を集めたのが2019年の年末あたりから。もともとベテルギウスは明るさが変化する星だったようですけど、2019年11月から2020年2月にかけて、変動幅以上にどんどん暗くなっていったんだとか。明るい1等星から2等星までの急速な変化で4割も明るさが減ったんだそう。

この変化の理由を研究者の皆さんが超新星爆発の兆しなのではないかと考え、ザワつくことになったそうな。

超新星爆発が近い星は「赤色超巨星」といわれ、天の川銀河の中にたくさんあるそうな。100年に一回くらいの割合での爆発が予想されているんで、一生のうちに拝める機会はあるらしいんです。

1987年に観測された超新星爆発は肉眼でも見ることができたらしいですが、その超新星の位置は大マゼラン雲の中。地球から16万光年の彼方でした。まんま宇宙戦艦ヤマトの舞台ですね。これだけ離れていても肉眼で見えるって、どんだけすごい爆発なんだ!ってことです。

ベテルギウスの場合、距離にして640光年。とんでもない至近距離での超新星爆発を観測できるってことでザワついたんです!

もっとも暗くなったのは2020年2月10日。でも・・・それ以降は明るさを取り戻してもとどおりの1等星に戻ったとのこと。

ベテルギウスもいつかは超新星爆発の時期を迎えることになりますが、ザンネンながら今すぐ爆発するものではなかったようです。予測では50万年から100万年後なんだとか・・・はるか彼方です・・・


サイエンスZEROでオリオン座のベテルギウスをご紹介!ベテルギウスって超新星爆発したらどうなっちゃうの?

シミュレーションが可視化したベテルギウスの超新星爆発!その時地球では何が起こる?

ベテルギウスが最期を迎えたとき、地球から至近距離での超新星爆発を見ることになります。地球からはどんなふうに見えるのか?東京大学 カブリ数物連携宇宙研究機構 野本研究室が行なったシミュレーションの結果を映像化していました。

  1. ベテルギウスの爆発により温度が急上昇することで、星の色は赤から青に変化。
  2. 爆発後3時間で、明るさは満月の100倍に!
  3. そして、日中であっても、青空の中で輝き続ける!
  4. この状態がおよそ3ヶ月に渡って続く!
  5. 4ヶ月後には温度が下がりオレンジへと変化
  6. さらに温度が下がり赤く暗くなっていく
  7. 4年後には肉眼で見ることができなくなる

と予想されています。長期間にわたって肉眼でも観察できる壮大な天体ショーですよね。見たい!!でもザンネンながら今生きている人たちみんな見ることはなさそうですけどね〜

超新星爆発のちょっとおっかない話 ガンマ線バースト

ガンマ線バースト。はじめて聞く言葉です。

超新星爆発によって、星の回転軸方向に一気に放出されるガンマ線。膨大なエネルギーを持ちます。

これが地球にやってくるとオゾン層が破壊され、地上に生きる生物たちに甚大な被害を与えると考えられているんだとか。

三葉虫の化石の分布から、4億4千万年前を境に海面付近で生息していた三葉虫が絶滅していることが分かっているそうな。その原因の一つとしてガンマ線バーストが考えられているんだとか。あくまで仮説みたいですけど。

オゾン層の破壊によって地表面の紫外線が激増することで、地上の生物に甚大な被害が出ることになるかもしれませんよね。

ベテルギウスの場合は、幸い回転軸が地球を向いていないので地球への影響はなさそうだとのこと。ちょっとホッとします。

超新星爆発は宇宙空間に元素を供給するシステムなのだ!

「かに星雲」と呼ばれる天体。これ西暦1054年(平安時代!)に超新星爆発した星の今の姿なんだとか。

小倉百人一首選者の藤原定家が残した「明月記」にもこの時の超新星爆発のことが記されているんだとか。ものすごい輝きだったんでしょうね。

このかに星雲を観測すると、酸素や硫黄などの元素の存在が確認できるんだとか。

宇宙の起源といわれるビッグバンで誕生した元素は、水素、ヘリウム、リチウムという軽い元素。炭素・窒素・酸素などのさらに重い元素は星の活動中に作られ、超新星爆発によって宇宙空間に放出。さらに超新星爆発の衝撃によって鉄などの元素も作られるという仕組みらしい。

星雲の中の濃いところが集まって、次の世代の星が生まれるんですね。

うまくできた仕組みですよね〜 自然って本当に緻密ですよね〜


サイエンスZEROでオリオン座のベテルギウスをご紹介!超新星爆発を捉える!マルチメッセンジャー天文学のカナメ・重力望遠鏡KAGRA(かぐら)が本格稼働!

以前にもマルチメッセンジャー天文学の紹介がサイエンスZEROでありました。

サイエンスZEROで重力波望遠鏡KAGRAを紹介!マルチメッセンジャー天文学の幕開け!

超新星爆発の際、

  1. 爆発の数日前にニュートリノがやってくる。
  2. 爆発後には重力波が到達
  3. ちょっと遅れて光や電波が届く

最初に届くニュートリノと重力波を捉える施設が日本にもあるんです!

ニュートリノを捉える「スーパーカミオカンデ」と重力波を捉える「重力波望遠鏡KAGRA」です。どちらも岐阜県飛騨の山中の地下深くに設置されているんですよ!

カミオカンデは初代から10倍以上の規模にスケールアップ!

重力波望遠鏡KAGRAは2020年に本格稼働始まったばかりで、世界最高性能を発揮すべく調整中!

ニュートリノや重力波を捉えることで、超新星爆発が発生した方向をピンポイント特定することができます。その情報をもとに、光や電波を捉える望遠鏡をその方向に一斉に向けることができることで世界中で観測することができる。

このように多面的に天体観測することができることを指して「マルチメッセンジャー天文学」と呼んでいるようです。重力波観測のおかげでたしかにマルチ(=いろんな)なメッセージ(=情報)を多面的に捉えることができるようになるんですね。

重力波望遠鏡は日本のKAGRAだけでなく、アメリカやヨーロッパにも設置されています。重力波望遠鏡同士連携をしていて、重力波を発した天体の方向特定の精度アップを図っているそうです。

今後の観測での活躍に期待しましょう!



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